そこで、元職員だった私が、グループホームはどのような利用者様がいて、どのような目的で運営されているのかなどをなるべくわかりやすくご紹介したいと思います。
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目次
グループホームとはどんな施設なの!?
まず、グループホームとはどんな施設なのかについて説明したいと思います。グループホームとは、認知症の高齢者を対象にした、少人数で共同生活をおくる施設です。
グループホームの目的としては、認知症の高齢者が住み慣れている地域で生活できるよう考えられた地域密着型のサービスとなっています。
では、グループホームを一言で表すとしたらどんなところかと言うと、とてもアットホームな雰囲気の施設です。
介護士と共に料理をしたり、掃除をしたりしながら家庭的な雰囲気の中で過ごされれることで、料理や掃除をすることで頭と体を使うことができるのです。
そのため、認知症の進行を遅らせるという効果が期待されています。
しかし、介護士しかいないグループホームが多いため、医療的なケアができないことがあります。
病院や老健など看護師がいる施設と一緒の系列だった場合は、そこへ連絡して緊急の際は指示を仰ぎます。
近くにある場合や緊急の処置や対応が必要なときは看護師が来ることもあります。
グループホームは介護職員ができるだけアットホームな雰囲気作りを目指しています。
老健と違って、比較的介護度が軽い利用者様が多いため、身体介護があまり必要ありません。
そのため、利用者様一人一人に対してケアを行うことができるのです。
利用者様に料理作りを手伝っていただいたり、一緒に外出したりなどすることも可能です。
しかし、実際は車椅子利用の利用者様が多いのが現状です。
私が以前働いていたグループホームでは1ユニットに一人か二人独歩で歩ける方がいらっしゃるくらいでした。
車椅子利用の利用者様は自分で立てる方もいらっしゃいましたが、移乗は完全に介護士が行わなければならい利用者様もいらっしゃいました。
その場合は身体介護を行う場面が多くあります。
ベッドから車椅子への移乗だったり、入浴の着脱介助だと介護士二人で行わなければなりません。
少し前までは歩ける利用者様が多かったようですが、現在はこういった現状となっているのです。
グループホームの良いところは!?
グループホーム内をアットホームな雰囲気にすることによって、家で過ごしているような安心感があるため、利用者様がリラックスすることができます。利用者様がリラックスできるように介護士は色々な工夫をしています。
例えば、グループホーム内の食事では利用者様と一緒に食べて、会話をすることでより利用者様と近くなることができます。
また、利用者者様が見ている前で調理をすることで、これならできるという調理過程なら利用者様にお手伝いしていただくことも可能です。
調理をしながら「昔はこうだった」「これは何にいいんだよ」と様々なことを話しすことにより、脳も活性化されます。
さらに、グループホームは個室か準個室が基本的なため、プライベートの空間も確保することができます。
部屋のイメージとしては、まさに自分の家の部屋というような感じで、タンスや洗面台、ベッドなどがあり、利用者様が過ごしやすいようにされています。
必要な方だと、自分で他の収納ケースなどを持ち込む利用者様もいらっしゃいます。
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グループホームの行事は利用者様が気軽に参加できる!
利用者様が色々な行事に気軽に参加できるように工夫もされています。グループホームは頭の体操、体の体操などのレクリエーションを毎日行なっています。
利用者様の人数が少ないメリットとして、レクリエーションなどのときにコミュニケーションが取りやすいといったことです。
一人一人に声かけすることによって、利用者様も自分のことを気にかけてもらっていると安心することができます。
一人一人に声をかけることで、「行こうかな」「私も参加しよう」と積極的になってくださることもあります。
特に季節の行事ごとに参加することで、季節感を味わうことができますし、認知症で季節の感覚がない利用者様に刺激を与えることができるのです。
グループホームの行事は施設のように大規模ではありませんが、することはたくさんあります。
お正月から年末まで毎月最低1回、多くて3〜4回催されます。
1月ならお正月や七草がゆ、2月なら節分などの行事をします。
グループホームの行事ではその行事にあった料理をし、食後に軽くレクリエーションを行います。
レクリエーションでは主にその季節にあった歌を一人一人に、もしくは介護士と一緒に歌ったりします。
一人で歌うことが恥ずかしくても、誰かと一緒だと歌いやすいですよね。
このように利用者様が気軽に参加できるように工夫しています。
まとめ
こちらのグループホームの行事やレクリエーションに関しては、私が働いていたグループホームを参考にしています。グループホームは施設と違って、ご家族一緒に参加する行事がないため閉鎖的なようになっていますが、実際はご家族が来られた際には利用者様のことを色々とお話しさせていただいています。
さらに、行事ごとには必ず写真を撮って、ご家族や来客があったときに見えやすいように飾り、退所の際には写真をお渡ししています。
写真を見たご家族には「こんなに嬉しそうな顔見たことない」「楽しそうですね」など喜びの言葉をいただきました。
施設だと介護士がご家族と話す機会がないことが多いですが、グループホームでは利用者様だけでなくご家族の方とも接することで、より丁寧なケアを行うことができるのです。
アットホームな雰囲気なため、職員同士の雰囲気もいいですよ。
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