「うちの子、給食食べないんですけど…」に焦点を当ててみたいと思います。
給食をどうして食べないの?食べないとお迎えになるの?どうしたら食べるの?などなど。
元保育士の立場から保育の現場で見てきたこと、経験したことを元にお話します。
スポンサーリンク
目次
保育園の慣らし保育で給食を食べない子って!?
慣らし保育は子どもにとってものすごくドキドキします。大人から見れば何のことはない慣らし保育。
でも子どもから見れば「知らない場所で、知らない人と」過ごさないといけません。
相手が優しいかどうか、自分に危害を加えないかどうかも判断できません。
(生きてきた年数が少ないと経験で判断できませんものね)
ということで、慣らし保育は大人でたとえると、一人ぼっちで外国に行くのと同じくらいじゃないかと思います。
はい。
ものすごく心細いですよね。
泣いちゃいますよね。
そんな中給食を食べることができる子というのはあんまりいません。
第一子で保育園という場所に初めて来た子なんかは特に食べません。
おうちの人がいないのに食べて平気なのかが判断できないからです。
慣らし保育中に給食を食べない子は結構いるので安心してくださいね。
保育園の慣らし保育で給食を食べないときはどうする?
給食を食べないと保護者さんは心配ですよね。保育園でも先生たちはいろいろな進め方をします。
・最初にメニューを見せて説明する
・先生と2人で食べる
・ほかの友達が食べているところを見せる
などです。
それでも食べない場合は無理に勧めません。
給食の時間そのものに嫌悪感を持ってほしくないからです。
ママがお迎えに来たとたんに食べだす、ママのあーんで食べるという子も結構います。
可愛いですよね(笑)
こういう場合は給食を食べないのは先生との信頼関係ができていないからです。
遊びの時間等に先生が担当でついて信頼関係を作っていく中で給食を食べるようになりますので大丈夫ですよ。
ちなみにこの場合は荒療治として「ママじゃないと食べないから給食後にお迎えに行かない」というものをやることがあります。
ママが来たら食べればいいや、ママに食べさせてもらえばいいや~と子どもが思ってしまっている場合などですね。
また、慣らし保育の延長が仕事の都合でどうしてもできない!なんて場合にも。
朝の母子分離の際に「今日は給食を自分で食べてね、食べ終わったころにお迎えに来るね」と約束してください。
急に行うと子どもが不安になってしまいます。
更に、一回くらいは給食を食べなかったとしてもOKということにしておやつまで過ごすという荒療治もあります。
給食は食べられなくてもお菓子は食べられうという子は結構います(笑)
また、給食を食べていない分、おなかが空いておやつを食べたい気持ちになるんですね。
一度保育園で「自分で食べたいと思って食べる」経験ができると次の日からは給食もスムーズに食べることができるようになります。
こういう荒療治は最終手段です。
保育士が独断で行うことはありません。
保護者さんからの相談を受けて、子どもの様子を把握したうえで担任同士話し合って、それから保護者さんに提案するという形です。
「うちの子、食べないからって急に荒療治されないかしら?」という心配はいらないですよ(笑)
(っていうか、やってたらブラック保育園なので危険です!)
そして多くの保護者さんにお願いしていることは
「朝ごはんを早めに食べてきてください」です。
朝ごはんを食べていない子は午前中にたくさん遊べません。
すると何も食べていないのにお腹もすきません。
そうなると給食を食べたい気持ちにはなりませんよね。
自分から「給食を食べたいな!」と思わせるためには朝ごはんはとても大事です。
すべての「~したい!」の元、活動の意欲のもとになるものです。
また、登園するときに車の中などでおにぎりを食べてもぐもぐしながら登園した場合。
この場合もあまりお腹がすきませんね。
9時くらいに朝食をとったとしたら次にお腹が空いてくるのは12時過ぎです。
朝食は8時くらいまでに食べることができるといいと思います。
どうしても登園直前になってしまうという場合はしばらくの間だけ朝食を少なめにするというのもアリです。
スポンサーリンク
保育園の慣らし保育で給食を食べないとお迎えになるの?
では慣らし保育中に給食を食べないとどんな困ったことがあるのでしょうか?多くの保護者さんが気にするのは
・お迎えに行かないといけないの?
・慣らし保育延長にならない?
・最悪、退園!?
ということですよね。
私の経験してきた園では給食を食べないからと言ってお迎えに来てもらうということはありませんでした。
慣らし保育中は給食の後の時間がお迎えの時間なので、別に早めてきてもらう必要がないからです。
しかし水分が全く取れていない場合は電話で保護者さんに相談することはありました。
子どもは3時間ほど水分補給をしないで遊ぶこともあります。
しかし大泣きしていたらその分、水分が失われていますよね。
ということで午前中に全く飲まない場合は心配です。
給食後の降園予定ならそのまま様子を見て、お迎えに来た保護者さんと一緒にお茶を飲んでもらうこともあります。
しかしもっと保育時間が長い場合はお迎えになる可能性もあります。
でも安心してください。
大抵の子どもはのどが乾いたら飲みます(笑)
どうしても受け付けない子はスプーンですくって飲ませることもあります。
また、園のやかんやペットボトルからコップに注ぐところを見せて安全を子ども自身に確認させる場合もあります。
ここは保育者の腕の見せ所ですね。
給食を全く食べない場合は慣らし保育の期間が少し伸びることがあります。
というのも、慣らし保育は保育園での一日を段階的にクリアしていくもの。
つまずいたらその部分を何度もやり直してできるようにしていくのは子どもの発達と同じですよね。
保護者さんにとっては気が重いと思いますが、頑張りどころです。
そして「最悪、退園!?」という話ですが、私は経験がありません。
しかし、発達障害を抱えているお子さんだと、全く食べない=退園ということになるケースもあるようですね。
味覚や嗅覚が敏感でどうしても給食を受け付けないのです。
しかしすぐに退園!とはなりません。
時間をかけて、園生活に慣れていく中で「これなら食べられる」というものを見つけていきます。
またはおうちから食べられるものを持ってくるなどの対応をお願いすることがあります。
今日の給食は○○ちゃんが食べれないからお弁当~という子は保育したことがあります。
保育園はおうちで保護者さんがみれないのでその代わりをする場所です。
出来ないからダメ!ではなく、どうしたら子どもにとっていいかな?を保護者さんと先生で考えていく場所です。
なので、あまり心配心配しなくて大丈夫ですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?実際には一時保育室などの場合、全く給食を食べないのに1日保育というケースだってあります。
どうしても食べない場合はおにぎりにしたり、小さく切ったりと保育士もいろんな手を試します。
保育園の慣らし保育で給食を食べないと不安になるのはどの保護者さんも一緒です。
おうちの人ができること、保育園の先生ができることは違います。
連絡を密に取り合って協力して、子どもにとって一番いい環境においてあげたいですね。
コメント