ただの憧れだけでなく実現させようとするのなら「何から準備するべき?」という疑問が浮かぶはずです。
でも今あなたがイメージしている準備は、移住を実現するのに本当に充分なものでしょうか?
現実は理想とは違います。
だから沖縄への移住を実現した人の多くが、3年以内に移住を断念して沖縄から帰ってしまっています。
でもその失敗を未然に防ぐ方法もあります。
そこで今回は、いざ移住をする前に今だからこそ考えておきたい「沖縄移住・準備編」をまとめてみます。
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目次
沖縄への移住は「永住」?それとも「いつかは帰る」が前提?
沖縄移住で失敗してしまった人の多くは、「沖縄に来るからには永住することが前提」という大きな目標を掲げてしまったことが原因にあるように思えます。もちろん沖縄は本州と陸続きではないですから、「ちょっと沖縄に住んでみよう」という軽い気持ちで移住することが難しいのは当然です。
ただし沖縄の風土や環境は、観光で訪れたときでは見えないもの・わからないものも多いのです。
●住んでいれば病院も必要です 沖縄旅行中に病気になるということは、よほどのことがない限りありませんよね?
ですから旅行中に「沖縄の医療環境」について知ることは難しいはずです。
でも沖縄で長く暮らしていくのであれば、やはり医療環境が充実していることは重要なポイントになります。
もちろん那覇市のように都心部であれば、総合病院や専門医院、小児科や産婦人科、高齢者福祉施設なども充実しています。
でも都心部での生活は、あなたがイメージしているようなのんびりとした沖縄の生活とはかけ離れています。
では住環境を優先して沖縄の田舎暮らしを選択したとしたらどうでしょう?
この場合は、地域によっては医療過疎の地域もあります。
沖縄本島内であっても北部地域や離島(本島と陸路でつながっている島)の場合は、集落に小さな診療所しかなかったり、設備が整った総合病院まで車で30分以上かかることもあります。
このように医療環境についてのあなたの考えをまとめてみるだけでも、あなたが移住したいと思っている地域のイメージが少し見えてくるはずです。
●永住を決断する時はあなたの経験の中から判断して! 沖縄の自然環境は、本州とは違います。
一年を通して温暖な気候が続きますが、亜熱帯地方にあるため湿度が高いです。
しかも本州のようにはっきりとした四季の区別はなく、一年の3分の2が夏で、残りの大半が冬。
その隙間をほんの少し埋めるように春と秋が存在するだけです。
だから観光シーズンは長いのですが、一年を通して沖縄に住むとなると季節の違いを感じることはほとんどなくなります。
他にも食文化や考え方、沖縄社会の常識と非常識にも本州とは違いがあります。
こうした違いは、観光で訪れる時には「楽しい」「面白い」で受け流すことが出来るでしょう。
でもいざ沖縄で済むとなれば、日々の暮らしにつながるわけですからきちんと向き合わなければならなくなります。
こうした違いを積極的に受け入れることが出来るのか、それとも無視して自分のスタイルを貫くのかによって、住み方や移住先としてあなたに合う地域が変わってきます。
こうしたことを自分の中で決める前に永住をしてしまうと、必ず失敗します。
それを避ける上でも、いきなり永住するのではなく体験のためにプチ永住をしてみるのがおすすめ。
そのほかにも、最初から「永住」と決めつけるのではなく、「いつでも帰れる場所がある」と思う事も大事。
そうすることによっていろいろな違いに接した時のあなたのストレスを軽減することが出来ます。
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子育て中なら子供の環境重視?それとも子供の学力重視?
沖縄ののんびりとした環境で子育てを楽しみたいと思っている人は、あなたがイメージしている子育てが「環境重視型」なのか、それとも「子供の学力重視型」なのかを夫婦でしっかりと話し合うことが大切です。沖縄は昔から都心部と過疎地区では、環境や学力に大きな違いがあります。
過疎地区では、豊かな自然や環境を生かした素晴らしい子育ての環境があります。
外を歩けば海も山もありますから、昔ながらの子育てを体験することが出来ます。
また子供の数が少ないこともあり、小さな集落ほど子育てを地域全体で行うという意識が強く、初めての子育てでもいろいろな面でサポートしてもらうことが出来ます。
その一方、学習塾や習い事などをする場所が少ないため、子どもの学力を重視するにはかなり努力が必要になります。
では都心部ではどうでしょうか?
都心部では、本土からの移住者だけでなく公務員や大手企業からの転勤世帯も多いため、学力や子どもの才能を伸ばすことを重視する保護者が多い傾向にあります。
そのこともあって学習塾や習い事の数が多く、子どもにあった場所を選ぶこともできます。
ただし残念ながら都心部での学校では、いじめが問題となっている学校もあります。
特に転勤世帯の子どもたちが多い小学校では、本土の小学校と同じような問題を多く抱えています。
ようするに「南国リゾート・沖縄」と言われていても、そこで暮らす人々にとっては本州で暮らす人と何ら変わらない社会を持っているということです。
本州で問題になっている学校に関する問題や悩みは、都会化された沖縄でも共通の問題や悩みであり、そのことが原因で引っ越しを決断する人もいますし、移住を断念する人もいます。
モンスターベアレンツもあれば、不登校や引きこもりの問題だってあります。
ですから沖縄で子供の学力を重視するということは、そういったリスクも起こりうるということを理解しておかなければいけません。
仕事は生きがい重視?それとも生活のため?
沖縄移住に関する記事や情報を見ていると、ほとんどの場合「沖縄は仕事がない」「沖縄は賃金が安すぎる」と書かれています。実際に沖縄で県内の一般企業に働いた経験がある私から見ても、これらの意見に共感するものはあります。
でもそれは「すべてが正しい」とも思っていません。
沖縄は本州と陸路でつながっていないため、観光以外で沖縄の人と本州の人が交流を持つ機会がかなり限定されます。
そのこともあって、沖縄の人同士の結束力が強く、縦社会よりも横社会であることを強く意識する社会的システムがあります。
これはビジネスの世界でも同じことが言えます。
ですから仕事でやりがいを求めているのであれば、あなた自身に相当な能力や才能、人脈がなければあなたが求めるレベルの仕事に出会うことは難しいでしょう。
でも沖縄に移住する理由が仕事でのやりがいを満たすためであれば、きっと沖縄移住に憧れることはないはずです。
それならあなたが沖縄移住を決めた目的に合わせて仕事を考えてみるのが一番!
沖縄の自然に憧れて移住したいのであれば、地元で自然や環境に関わる仕事を探せばいいわけです。
ここでは「あなたの生きがい」を重視しているわけですから、賃金に関してはあなたが多少の妥協をする必要があります。
それが出来るのであれば、あなたの能力を欲しがっている企業や自治体は沖縄県内にたくさんあります。
この視点で仕事探しを考えてみると、県外移住組の仕事探しは比較的優位だといえます。
まとめ
私自身沖縄に移住して20年以上になります。たまたま家族の都合で沖縄に移り住んだので、今回紹介した移住の準備をする間もなく、流れるままに沖縄へ移住してきました。
就職、住まい、文化、食…などなど様々なことが本州とは異なる沖縄。
でもそこで暮らす地元の人々にとっては、沖縄で起きている社会がそのまま現実であり未来です。
どこの土地で住んでいても、不満や悩みは大なり小なりあります。
それでもそこに住み続けているからこそ、問題や悩みには解決の道が見えてきます。
移住生活には「理想をもって暮らす」という方法もありますが、「その土地の風土とともに生活のスタイルを変化させていく」という方法もあります。
だからあなたが沖縄に住みたいという想いを、今もこれからも大事にしていってください。
それが沖縄移住を成功させる一番のコツです。
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