その一つが、「紐銭」です。
この紐銭は、お宮参りの時に赤ちゃんに掛ける祝い着(のしめ)の結び紐にぶら下げる物なのですが、紐銭の習慣のない地域の人にとっては、その意味が全く分からないという人も多いはずです。
そこで、紐銭にまつわる意味や用意する物、紐銭に入れるお祝い金の金額の目安、頂いた紐銭ののし袋や水引を処分する時のおすすめの方法など、紐銭についての疑問にお答えしていこうと思います。
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目次
お宮参りの紐銭って?
紐銭は、関西地域で多く見られるお宮参りの習慣です。ですので、関東で紐銭を見かけることはほとんどありません。
●お宮参りっていったい何?
お宮参りとは、生まれて間もない赤ちゃんが、氏神が祀られている神社を参拝し、氏子となる儀式を言います。
もともと、氏神とは「産土神(うぶすながみ)」とも言われていることから、無事に出産できたことを感謝・報告し、氏神の加護によって健やかに成長できるよう祈願する伝統行事でした。
●紐銭はどんな意味があるの?
紐銭は、生まれてきた子どもが一生お金に困らないようにという願いから、お宮参りの時につけられるようになったといわれています。
お宮参りの紐銭の由来や準備する物は?
通常、紐銭の「銭」は「扇」を当て字として使うため、「御紐扇(おひもせん)」と書きます。これ以外にも、紐銭には様々なしきたりがあります。●昔の紐銭
かつては、半紙に包んだお金を麻の緒で結んだだけのものが多かったようです。
使われるお金も、一文銭が使われていた時代は一文銭とするのがならわしでしたが、大正以降は、形状が似ている穴あきの五銭玉が使われていました。
●現在の紐銭
現在では、のし袋に水引を通したものを、紐銭として準備するのが一般的です。
表書きには、「御紐銭」「友白髪」「初詣り」などと書き入れ、水引を使って祝い着につけます。
●祖父母の水引は赤ちゃんの長寿を願うもの
赤ちゃんの経済的な安定を願って用意するのが紐銭ですが、赤ちゃんの祖父母が用意する紐銭には、赤ちゃんの長寿を願う意味が込められています。
そのため、祖父母の場合の水引は、特に長いものを準備します。
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紐銭を用意する時の金額の目安は?
紐銭は、親戚だけでなく、知人や友人なども準備します。基本的には、赤ちゃんの親となる人物との付き合いによって金額を決めるのですが、その時も、「1000円」「3000円」「5000円」の3パターンから選ぶのが一般的です。
もちろん、この金額の目安よりも多めに包むこともあるようですが、「慶事のご祝儀は奇数が縁起が良い」と昔からいわれていますから、奇数で準備するのが無難です。
ここで注意点!
●紐銭の場合は、基本的にお返しがありません
出産祝いの場合は、お宮参りが終わる頃にお返し物を渡すのがマナーといわれていますが、紐銭の場合は、お返しをしないのが一般的です。
●紐銭はいつ渡す?
紐銭は、お宮参りの際に水引で祝い着に結び付けていくものです。
そのため、お宮参りまでにお渡しするのがマナーです。
ただし、お宮参りの時期は、出産後30日前後となっていますので、母子の体調が安定していないこともあります。
ですから、その点を十分に配慮して渡すように心がけましょう。
紐銭の処分方法は?
頂いたのし袋や水引きって、どう処分すれば良いのでしょうか?一番簡単なのは、一般の普通ゴミとして処分する。
でも、せっかく頂いたものですし縁起物なのでゴミとして処分するのはどうかな?と思うことありますよね。
そんな時は、お焚き上げに持っていって処分することをおすすめします。
お焚き上げは、神社などでお正月明けにどんと焼きとして行われている事が多いと思います。
その時に、ご近所の神社などに出向いて処分するのがおすすめです。
どんと焼きの日程としては、ほとんどの神社で1月15日前後に行われているの思いますので、その時にお焚き上げしてもらってはいかがでしょうか。
まとめ
紐銭は、大阪を中心とした関西地方ではよく見られる習慣ですが、関東では名前を聞いたこともないという人も多いです。ですから、親戚が関東と関西に分かれている時は、気を付けておいた方が良い習慣です。
ただし、この紐銭も、地域によってはやり方や表書きの仕方、包む金額などもそれぞれ異なっているようです。
せっかくのお祝い事ですから、喜んでもらえるように、お住いの地域で風習に詳しい方に相談してから準備するのが良いようです。
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