礼服と言っても、正礼服・準礼服・略礼服と男性の礼服には大きく分けて3種類あります。
それぞれどのような礼服なのか?
どのような時に着用するのかも含め、略礼服の特徴や小物選びのマナーや注意点なども分かりやすく解説したいと思います。
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目次
略礼服とは
まず最初に、略礼服についてお話させて頂きます。略礼服とは、略礼装として用いる略式の礼服のことを言います。
一般的には、現在礼服とされているブラックスーツのことを指しますが、基本的には平服(身軽な服装)と略礼服は同じ扱いになります。
略礼服として使われるブラックスーツは、一般の黒のスーツとは違い極力深い黒の生地を使うのが良いとされています。
他に、ダークスーツやフォーマルスーツも略礼服とされています。
男性の礼服の種類について知っておこう
男性用礼服の種類について、ザックリと理解しておきましょう。●フォーマルな席で身に付ける礼服には3つのタイプがある
冠婚葬祭などフォーマルな席に招待された場合、その場にあった服を身に付けるのがマナーとなっています。
このようなフォーマルな席で身に付ける服のことを、礼服といいます。
礼服は、大きく分けると正礼服・準礼服・略礼服の3つに分けられます。
基本的に礼服は、TPOに合わせて選びます。
●正礼服
格調高い結婚式や盛大な記念式典などで、あなたが主役またはそれに匹敵する場合に着用します。
男性の場合、昼の場合はモーニングコート、夜の場合は燕尾服が正礼服になります。
●準礼服
一般的な結婚式または祝賀会の列席者が身に付ける礼服が、準礼服です。
男性の準礼服は、タキシード、ディレクターズスーツ、ファンシースーツなどがあります。
●略礼服
略礼服とは、冠婚葬祭でよく見かけるブラックスーツのことを言います。
基本的には略式の礼服とされていますが、今の風潮としては礼服といえば略礼服となっていますね。
結婚式の二次会の招待状などで「平服でお越しください」という文章があった場合は、略礼服を身に付けるのがマナーです。
お通夜の場合は、ダークスーツやインフォーマルスーツなどが略礼服のマナーとされていました。
これは、不幸があった方のお通夜に急いで駆けつけたためだと言う解釈でした。
最近ではブラックスーツで出席される人が多いですが、「前もって不幸を予想し用意していた」と言う印象を受けてもいけないと言う事から避ける方もいますが、現在ではどちらでも問題ないとされていますね。
略礼服の特徴と普通のスーツとの違いは!?
全くスーツを持っていないという人なら、結婚式や法事など冠婚葬祭の機会にスーツを購入するという人もいるでしょう。ここでは、略礼服の特徴と普通のスーツとの違いについて、簡単に説明しましょう。
●色
略礼服としてブラックスーツを選ぶ場合は、色味に注意が必要です。
基本的な慶事や弔事の場合、ブラックスーツを着用する事がほとんどだと思いますが、気を付けて頂きたいポイントは黒の色の濃さです。
黒色であれば、リクルートスーツなどでも対応できるのでは!?と思ってしまうかもしてませんが、礼服として扱われるブラックスーツの黒の色の濃さはならべて見ると明白なほど違いがあります。
●襟のステッチ
一般的なスーツの襟には、「AMFステッチ」が入っています。
ジャケットの襟に付けられた手縫い風のステッチがあることによって、下襟(ラペル)をきれいに保つ効果があるので、
最近の一般的なスーツには、ほとんどステッチが入っています。
ただし、フォーマルな略礼服の場合は、このステッチが入っていません。(メーカーによっても異なりますので、あくまでも一般論です)
●ジャケットの後ろの切れ目(ベント)
背広の裾に入っている切れ目のことを、「ベント」といいます。
ベントには、いろいろな種類があるのですが、一般的なスーツと略礼服の違いを知るだけなら、「センターベント」「サイドベンツ」「ノーベント」の3種類が分かっていれば大丈夫です。
■センターベント
背広の真ん中の部分に切れ目が入っているものを、センターベントといいます。
ビジネス用の一般的なシングルスーツによく使われています。
■サイドベンツ
背広の両サイドに切れ目が入っているものを、サイドベンツといいます。
サイドベンツは、ポロなど馬に乗って行うスポーツ競技から生まれたと言われているので、比較的カジュアルな印象になります。
ですから、略礼服としてはあまり向いていません。
■ノーベント
略礼服として適しているのは、このノーベントです。
背広部分に切れ目がないので、フォーマル用のスーツとして適しています。
●ジャケットの形状
ジャケットはシングルでもダブルでも問題ありませんので、好きな形を選びましょう。
ボタンはシングルなら2つ、ダブルなら4つが主流ですね。
●ズボンの裾
ズボンの裾の処理の方法にも、一般的なスーツと略礼服では違いがあります。
■略礼服のズボンの特徴
略礼服のズボンの裾は、シングルまたはモーニングカットになっているのが特徴です。
特に、モーニングカットは、モーニングコートとセットで行う裾の処理方法なので、フォーマル用のズボンとして適しています。
●色と光沢の違い
ブラックスーツで見落としがちなのが、「色」と「光沢」です。
冠婚葬祭の定番であるブラックスーツですが、結婚式のようなお祝いの席では比較的光沢感がある素材を選びます。
これに対して、葬儀や弔事などのお悔やみの席では、光沢のある素材は避けるようにするのがマナーです。
略礼服の場合は、ダークスーツでもOKなのですが、手持ちのダークスーツの色や光沢によって使い分けるのが大人のマナーです。
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略礼服のマナーはスーツ選びだけではない
略礼服のマナーは、スーツ選びだけではありません。きちんとしたマナーを理解しておくことで、一般的なスーツであっても略礼服として着ることも出来ます。
●シャツ
略礼服の場合のワイシャツの基本は、白です。
襟は、スタンダードかウイングを選ぶようにします。
●ベスト
男性の礼服では、ベストをつけるのが正式なスタイルです。
披露宴や二次会などの場合は、ベストの色や柄をアクセントにすると、ワンランク上の着こなしになります。
しかし葬儀などの弔事の場合は、光沢のある物や金具などの装飾が付いていないベストを選ぶのがマナーです。
●靴下
靴下は、黒が基本です。
●靴
基本は、黒の革靴です。
披露宴や二次会などで「平服OK」の場合は、スーツのバランスに合わせて、ブラウン系の革靴を履いても問題はありません。
靴の形は、ストレートチップがフォーマルシューズとして認知されています。
プレーントゥを選んでも良いのですが、葬儀や弔事の際はおしゃれなデザインのものや金具のついている靴はマナー違反となりますので気を付けて下さい。
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まとめ
男性の略礼服について書きましたが、今は一般的な礼服といえば略礼服になっていますね。しかし、同じ略礼服と言っても結婚式などで着る略礼服と、葬儀や弔事で着る略礼服では明確な違いがありましたよね!
しっかりとTPOを把握して、恥をかいたり失礼の無いようにしたいものですよね。
基本的なところを押さえていればマナー違反になることはありませんが、地方などで独特のマナーがある場合もあるかもしれませんので、その点はご注意下さい。
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