2017年は、特にこの話題で持ちきりでしたね?
ところで、その相撲に関する話題が連日、テレビのワイドショーや新聞各紙などで取り上げられるようになってから、ちょっとした違和感を覚えたりしませんか?
そう!お相撲さんお世界のことを、「相撲界」と呼ぶ場合と「角界」と呼ぶ場合があるということです。
正しい使い分けや意味などは分からなくても、「相撲界」も「角界」も、お相撲の世界のことを表していることはわかるはずです。
でも、その語源や意味までとなると、ちょっと疑問が出てきますよね?
そこで今回は、気になる「相撲界」と「角界」の違いや使い分けのポイントなどを紹介してみます。
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目次
相撲界を角界と呼ぶようになった理由は?
「すもう」の漢字を検索すると、「相撲」と同位置で「角力」という漢字が出てきます。そもそも「角界」と書く場合の「角」は、「角力」の「角」からきています。
●「角」には「比べる」という意味がある 「角力」の「角」には、「比べる」という意味があります。
この意味を踏まえた上で「角力」の意味を考えてみると、「力を比べる」という意味が出てきます。
もともと神事であったすもうが、一般庶民の娯楽として定着するようになったのは、江戸時代のことです。
それ以前のすもうは、神事として行われるだけでなく、鍛錬のためのものでした。
でも、この段階では、いくら庶民に浸透させようとしても、勝負をつけることを前提としていないわけですから、面白みも何もありません。
そこで、「力士同士の力比べ=勝負をつける」というスタイルが出来ます。
こうなると、すもうのことを良く知らない庶民たちであっても、力比べであれば、勝ち負けもわかりやすく盛り上がります。
要するに、「神事」や「鍛錬」として行われていた時代には必要のなかったものが、興行として庶民に定着していく過程で、力士同士の力比べの場となり、「力比べ=角力」となったというわけです。
そもそも相撲界ってなんだ?
なんとなくわかっているようで、わからないのが相撲。だから、相撲に関する歴史なども、意外とよく知られていません。
「そもそも相撲界ってなんだ?」を考える上でも、このあたりも少し掘り下げてみましょう。
●そもそも相撲の起源とは 相撲の起源となったのは、今から約2000年前に行われた、「當麻蹶速(たいまのけはや)と野見宿禰(のみのすくね)の対決」にあるといわれています。
當麻蹶速は、現在の奈良県に住んでいた、とんでもない怪力の持ち主。
しかも、名前からもわかるように蹴り技の名手でもありました。
そのため、日頃から當麻蹶速は、「自分よりも力の強い人物との力比べがしてみたい」と豪語していたのだとか…。
そのうわさを聞き付けたのが、当時の垂仁天皇。
そして、當麻蹶速の対戦相手として名前が挙がってきたのが、出雲の国に住む野見宿禰でした。
こうして、神事でも鍛錬でもない、力比べ勝負が、垂仁天皇の前で行われました。
これが、日本の国技となった角力(力比べ)の起源とされています。
この戦いについては、日本で最も古い歴史書である日本書紀に記されています。

それゆえに、相撲発祥の地が江戸にあったと考える人が多いようですが、先に説明した通り、力比べとしての相撲の起源は、現在の奈良県で行われた、當麻蹶速と野見宿禰の対決になります。
こう考えてみると、奈良県が相撲発祥の地であり、相撲の拠点とするならば奈良県の方がふさわしいのではという意見もあるはずです。
でも、現在のような興行スタイルを取るようになったのは、江戸時代のこと。
しかも、この時代の文化の発信拠点は、幕府が置かれた江戸の町。
ですから、かつての相撲の起源としてではなく、現在にまで続くすもうのスタイルの起源は、あくまでも江戸となり、これが「相撲発祥の地=江戸」と解釈される原因といわれています。
●大相撲というようになったのは大正時代 角力と書かれていたすもうが、「相撲」と書くようになったのは、大正時代のことです。
もともと「角力」を「すもう」と呼ぶのは難しく、あくまでも当て字でしかありませんでした。
そこで、いつしか音の響きがよく似ている「相撲」の字を使うようになります。
さらに、単なる地方の興行としてではなく、プロの興行として庶民に親しまれるようになったのが、大正時代のこと。
それによって、「相撲」ではなく「大相撲」と書くようになったといわれています。

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一般的には相撲界と角界どっちが正解?
正しいのは、「相撲界」の方です。角界は、あくまでも相撲界の通称であるというのが正しいのですが、一般的には、その逆のイメージが強いようです。
でもこれには、江戸時代の庶民のある事情が関係しています。
江戸時代は、字が読めない庶民の方が圧倒的に多かった時代です。
そんな時代に庶民の間でブームになったのが、相撲。
ところが、字を読むことが出来ない庶民にとっては、漢字で「相撲」と書かれても、何のことなのかさっぱりイメージがつきません。
そこで、画数が少なく、字が読めない庶民でもわかりやすい字として使われたのが、「角力」。
だから、角力の「角」をとった「角界」の方が庶民の間で定着し、現在においてもその影響が残っているといわれています。
まとめ
なんとなく知っているようで、あまりよくはわからないのが、日本の国技でもある相撲。お相撲さんの世界を相撲界や角界と呼び分ける以外にも、未だにサムライの時代と同じように髷を結っていたり、昔ながらの用語が使われていたりと、何かと不思議なことが多いものです。
でも、いろいろなしきたりや作法があったとしても、衰えることなく人気が続く日本の相撲。
力士たちの土俵の上での戦いを観戦するだけでなく、相撲ならではのしきたりや作法などに注目してみるのも、相撲の楽しみ方の一つなのかもしれませんね。
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