正しい量をしっかりと摂取することによって、タンパク質は様々な機能を発揮してくれます。
ところが、最近、タンパク質の過剰摂取によって健康被害が及ぶ可能性があることが、指摘されています。
そこで今回は、タンパク質の持つ機能や性質、過剰摂取のリスクについてまとめてみました。
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目次
タンパク質ってどんな栄養素?
タンパク質は、体の様々な部分を作るのに欠かせない栄養素だと言われています。筋肉の成長に関係があることはよく知られていますが、それ以外にも、髪の毛や皮膚、内臓などの組織を作るためにも、タンパク質は必要だと言われています。
●タンパク質の種類
タンパク質には、「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の2つがあります。
■動物性たんぱく質を多く含む食品
肉類・魚介類・卵・乳製品など
■植物性たんぱく質を多く含む食品
豆類・穀類など
タンパク質の取りすぎが原因で起こるかもしれない病気って?
体に必要な栄養素であるタンパク質も、過剰に摂取すれば、様々な疾患の原因となる場合があります。●腎臓疾患
タンパク質には、筋肉や皮膚などの生成だけでなく、エネルギーとしても使われます。
このようにして使われたタンパク質のカスは、尿とともに体の外へと排出されるようになっています。
このたんぱく質のカスには、毒素が混じっており、それをろ過して除去する働きがあるのが腎臓だと言われています。
ですから、過剰に摂取すれば、その分、腎臓への負担も増えると考えられます。
これによって、腎臓疾患を引き起こす可能性が出てきます。
●肥満
タンパク質が豊富な食品には、高カロリーなものが多いです。
そのため、過剰に摂取することによってカロリーオーバーとなり、肥満のリスクが高まります。
●脳卒中
タンパク質の1種である動物性たんぱく質の摂取量が増加しすぎると、高血圧や脳卒中のリスクが高まると考えられています。
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1日当たりのタンパク質の摂取量は?
過剰に取りすぎると病気の原因になるかもしれないタンパク質ですが、体の健康維持には、必要な栄養素でもあります。●タンパク質の摂取量目安
タンパク質の場合、次の計算式に当てはめて1日当たりの摂取量を算出します。
★計算式
1日に必要なたんぱく質量(g)=自分の体重(kg)×体重1kgあたりのタンパク質必要量(g)体重が60kgの人ならば、1日に60gのタンパク質が必要だと言うことになります。
あくまで、必要量なので部活など運動をしている子供さんや、筋トレをしている方などは体重✕1.5~2g、体重60kgなら90g~120g位必要だとも言われています。
ボディービルをしている方などは、体重✕2~3gのタンパク質を取ることもあるようです。
しかし、このような方たちはしっかりとトレーニングをしていることが前提なので、あまり運動などをしていない人が取ってしまうと、過剰摂取になって体調を崩すことも考えられますね。
タンパク質の上手な摂取の仕方とは
タンパク質を上手に摂取するには、つぎのようなポイントがあります。●バランスよくとる
タンパク質は、体の中で生成することはできません。
そのため、食事などによって取り入れる必要がある栄養素なのですが、過剰摂取は健康へのリスクも考えられます。
ですから、食事を通してタンパク質を上手に摂取するには、1日に同じものが偏らないようにバランスよく取り入れることがポイントだと言われています。
●良質なたんぱく質をとる
必要なたんぱく質を効率よく摂取するには、良質なたんぱく質をとるように心がけることが大切です。
■良質なたんぱく質を多く含む食品
良質なたんぱく質を多く含む食品には、次のようなものがあります。
★肉類
牛サーロイン、豚ロース、鶏むね肉、ロースハムなど
★魚類
サケ、イワシ、鯛、うなぎ、シジミ、アサリなど
★豆類
大豆、豆腐、納豆など
★野菜・果物
じゃがいも、バナナなど
★その他の食品
卵、牛乳、プロセスチーズなど
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●1度にたくさんのたんぱく質をとらない
筋トレ効果を高めるために、トレーニングの合間にプロテインをのむという人も多いでしょうが、この時も注意が必要です。
1度にたくさんの量のプロテインをのんでも、腎臓や胃腸に負担がかかるだけで、すべて吸収できないと言われています。
1度に吸収出来るタンパク質の量は約30g~50gと言われていますが、ハードなトレーニングをした後など、体が必要としている時であればもう少し多くとっても吸収できるとも考えられています。
タンパク質の摂取が大変な人は?
食事の回数を1日に3回と決めてしまうと、少食の方などは一度に取らないといけないタンパク質量が多くなって食事が大変と言う場合は、食事の回数を5回位に増やしましょう。
1日3回の食事プラス間食や補助食品として、プロテインやアミノ酸などのサプリメントで補うのも1つの方法ですね。
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まとめ
3大栄養素の1つであるタンパク質ですが、取り方や量に注意をしなければ、過剰摂取となって健康被害を引き起こすこともありえます。まずは、正しい食生活の中で必要な量を取り入れることが大切ですが、場合によっては、サプリメントやプロテインなどを使って、適切な量を摂取するようにしたいですね。
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