そのうちのひとつが、「たんぱく質」です。
いわゆる「尿蛋白」というものですが、この項目で陽性がとなった場合、どんなことが原因で陽性と判断されるのでしょうか?
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目次
尿にたんぱく質が混じるということはどういうこと?
尿には、本来たんぱく質はほとんど存在しないと言われています。それは、腎臓のろ過機能によって、体に必要な栄養素であるたんぱく質は、血液に吸収される仕組みになっているからと言われています。
ですから、尿検査で尿蛋白が陽性と判断された場合、腎臓の機能が低下していることが考えられます。
●腎臓の働きとは 腎臓には、次のような働きがあります。
■血液中の老廃物を取り除く働き
血液には、体に必要な栄養素だけでなく、老廃物も含まれています。この老廃物をろ過し、きれいな血液を再び体へ取り戻す働きがあります。
■造血ホルモンの分泌
腎臓はは、エリスロポエチンと呼ばれる造血ホルモンを分泌させることによって、赤血球の増加をコントロールしています。
そのため、腎臓の機能が低下し、造血ホルモンの分泌に異常が現れると、貧血の症状が出やすくなります。
■体液の量や成分をコントロールする
腎臓は、尿の排泄をコントロールする働きがあります。これによって、体液の量や成分を正常な値にコントロールしています。
●尿検査の値のどこを見て尿蛋白とわかるの? 正常な尿の場合、一日に排出される尿中のたんぱく質の量は150mg以下とされています。そのため、検査結果で要請と判断される場合も、3段階に分けて表されます。
■(±)の場合
尿中のたんぱく質が、10~20mg/dlであると判断されます。
■(+)の場合
尿中のたんぱく質が、30mg/dlであると判断されます。
■(2+)の場合
尿中のたんぱく質が、100mg/dlであると判断されます。
尿検査で尿蛋白が陽性となる原因とは?
尿検査でたんぱく質が検出される原因には、次のようなことが考えられます。●腎臓の機能が低下している
何らかの原因によって腎機能が低下すると、尿蛋白が陽性となります。再検査することをおすすめします。
●風邪の治りかけの時に尿検査を行った
風邪などによって腎機能が低下すると、血液を正常にろ過する機能が低下するとされています。
これによって、体に必要なたんぱく質が栄養として摂取されずに、そのまま体の外へ排出してしまうことがあります。
そのため、風邪の治りかけの場合も、尿検査で尿蛋白が陽性となることがあります。
ただしこれは、あくまでも一時的な腎機能の低下なので、再検査すると、陰性になっていることもよくあります。
●検査の前に激しいトレーニングを行った
尿中のたんぱく質は、激しいトレーニングの後に増加することがあると言われています。
これは、あくまでも正常の範囲なので、特に問題はありません。
●日常的にプロテインを飲んでいる
筋肉トレーニング後にプロテインを飲む習慣がある人は、尿検査でタンパク質が検出されることがあります。
これは、プロテインの成分がたんぱく質であるため、食事の面でたんぱく質の量が一般的な量よりも多いことが原因であると考えられます。
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尿蛋白で陽性の場合、疑われる病気とは?
尿にたんぱく質が混じるという場合は、腎臓の機能低下が原因であると考えられます。ですから、尿検査の結果で尿蛋白が陽性だった場合、次のような病気の可能性が考えられます。
●腎疾患
急性腎炎や慢性自然、腎硬化症、腎不全、腎臓がんなどの病気が疑われます。
●膀胱に関する疾患
膀胱炎、膀胱結石、膀胱がんなどが考えられます。
●生活習慣病
肥満症、高血圧、糖尿病などが考えられます。これらの病気が影響して、腎機能を低下させている可能性があります。
まとめ
健康な人でも、健康診断の尿検査で尿蛋白が陽性となることもあります。でも尿蛋白は、一時的な腎機能の低下によって起こることもあり、これによって陽性となることがありますので、まずは、再検査をしてみるのが一番です。
再検査後、やはり尿蛋白と判断された場合は、その原因を見つけ、早めに治療を行うようにしましょう。
早めに治療を開始すれば、治療にかかる時間も体への負担も軽減することができます。
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