手元供養を実際に経験した今だから言えるメリット・デメリット

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私の祖母が2年前に亡くなった時に、実際に体験したお話です。

結婚を機に田舎を離れて40年以上も関東で暮らしている母が、祖母のお墓参りができないことを気にして悩んでいたことがきっかけで、最近注目されている手元供養をしてみることになりました。

新しい供養の方法として注目されている手元供養。

実際に母と一緒に体験してみたことで気が付いたことを今回は紹介します。


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目次

手元供養のきっかけはお墓参りに行けないことが気になって

母が祖母(母の実の母親)を亡くしたのは、今からちょうど2年前のことです。

世間で俗に「ぽっくり逝った」といわれる形でこの世を去った祖母でしたので、母はもちろん、母の姉である叔母や私たち家族も何も準備をすることもできないまま葬儀を迎えることに…。

ところが一番の問題だったのは、祖母のお葬式のことではなくお墓に関することでした。

●誰もお墓を継ぐことができない現実 祖母の子供は、母と叔母の2人きりです。

母は人生の半分以上を関東で暮らしているため、関東に家を購入して住んでいます。

これに対して叔母は田舎から出ることなく今も過ごしているのですが、ずいぶん前に離婚を経験しているうえに、子供たちがすべて女の子。

独身の従妹1人と今は2人暮らしですが、ほかの従妹たちはすでに嫁いでいます。

そんな事情を抱えた母と叔母でしたので、祖母のお墓をどうするべきかと考えたときにお互いの考え方の違いが出てしまい大変な状態に…。

叔母は自宅の近くの寺に永代供養したいというのですが、その場所はあくまでも叔母の家の近所であり、祖母の家があった母の故郷とは遠く離れた場所です。

実際には祖母の実家の墓に入ることもできたのですが、その件については叔母が大反対していたため、残る選択肢としては叔母の希望通り寺で永代供養するしかない状態。

母としては実家の墓に納骨することができれば「自分が墓参りに行けなくても親族の誰かがお参りしてくれるだろうから」と思っていたようなのですが、思い描いていたことと現実が大きく違うことにショックで寝込んでしまいました。

そこで私が母に提案したのが、手元供養という方法でした。

手元供養をしたことによって何が良かったのか?

母が選択した手元供養の方法は、祖母の遺骨の一部を分骨してもらい自宅で安置・供養する方法でした。

専用の遺骨入れに分骨した骨の一部を納め、かわいらしいお地蔵さんのフレームの中に入れて保管しています。

最初叔母は分骨すること自体も大反対をしていたたのですが、「分骨して手元供養をさせてもらえるのなら叔母の希望通りに永代供養してもいい」という提案を母がしたため、最終的には分骨に同意してくれました。

実際に手元供養として実家にいても祖母に手を合わせることができるようになった母は、しばらくすると気持ちも落ち着いてきました。

今年3回忌を迎えるのですが、節目ごとに自宅で母なりの供養をしているようですし、1年忌の時には遺骨を安置しているお地蔵さんの置物ごと寺に持ち込み、お経をあげてもらうこともできました。

故郷から遠く離れて暮らしてきた母でしたが、祖母が亡くなる数年前までは自宅で一緒に暮らしていたため、墓参りができないことが一番心に負担がかかっていたようでした。

そのことを解消することができた手元供養は、母にとっては良い選択だったのだと思います。

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手元供養を選択した後に考えなければならない問題

手元供養という方法は、今の時代にマッチした新しい供養の方法であるとは感じます。

でも手元供養を選択した後、考えなければならない問題があることも実際に体験してみたことで強く感じました。

とにかく手元供養を選択したことによって、不安定だった母の精神状態は安定しました。

でも今後母が祖母の供養ができなくなった時、自宅に安置している祖母の遺骨の一部をどのようにしていくのかという問題が出てきます。

私たちの場合は、こうした問題が起こることも分かったうえでの手元供養でしたので、母が祖母の供養ができなくなったとしても、私が引き取れるような商品を選ばせてもらっていました。

もちろん手元供養にも様々な商品があるため、故人の写真が入れられるようになっていたり、名前が刻印されているメモリアルフレームなどもありました。

ただ私も娘が一人きりしかいませんので、私自身が祖母の供養ができなくなったら今度は私の娘に引き継いでもらわなければいけません。

そのためにも手元供養に使う商品選びは、私の娘も一緒になって選びました。

●自分が供養できなくなった時のことを考えなければいけない手元供養 私が体験した祖母の手元供養は、今のところ母も私も、そして孫にあたる私の娘もみんなで一緒に考えて納得したうえで選択しました。

ですから今のところ問題も起きていませんし、今後もそれほど心配してはいません。

でもこれから先のことを考えずに母が自分一人で手元供養を選択していたとしたら、今のように私が納得できたかどうかはわかりません。

手元供養もいってみればお墓の供養と一緒。

「供養を引き継ぐ人がいることが大前提にある」ということを、実際に体験してみて強く感じました。

まとめ

供養の仕方は様々あるといわれている今の世の中。

実際には私が体験した手元供養以外にも、様々な供養の方法があります。

選択肢があるということは、その分自分らしいやり方が選べるということ。

でもその分、見えない問題も多く潜んでいることを体験を通して改めて認識させられました。

家族の供養で後悔をしないためにも、ぜひいろいろな角度から自分らしさについて考えてみてもらえればよいのではないかと思います。

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