見舞い状である寒中見舞いですが、
同じ頃に出す年賀状と比べると、
いまひとつなじみが薄い存在ですよね?
でも、寒中見舞いには、年賀状とは違った
意味や由来がちゃんとあります。
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目次
寒中見舞いの意味や由来とは
寒中見舞いは、1月5日頃から節分の前の日までの、約30日間に出すお見舞いのことです。
新年の挨拶の意味がこめられた年賀状とは異なり、
寒中見舞いは寒さ厳しい中、相手を気遣うための
見舞いとしての意味があります。
●寒中とは
寒中は、一年のうちにもっとも寒さが厳しくなる時期のことを言います。
この期間を寒中といいますが、この時期は、二十四節気を元に決められています。
●二十四節気とは
一年を24等分し、それぞれに季節を現る名称をつけたものをいいます。
■春
春は、立春(2月4日)、雨水(2月18日)、啓蟄(3月5日)、
春分(3月20日)、清明(4月4日)、穀雨(4月20日)の6つがあります。
■夏
夏は、立夏(5月5日)、小満(5月21日)、芒種(6月5日)、
夏至(6月21日)、小暑(7月7日)、大暑(7月23日)の6つがあります。
■秋
秋は、立秋(8月7日)、処暑(8月23日)、白露(9月7日)、
秋分(9月23日)、寒露(10月8日)、霜降(10月23日)の6つがあります。
■冬
冬は、立冬(11月7日)、小雪(11月22日)、大雪(12月7日)、
冬至(12月22日)、小寒(1月5日)、大寒(1月20日)の6つがあります。
●寒中の見舞い以外で使われることもある
寒中見舞いは、寒さを気遣う見舞いというだけではありません。
寒中の時期が、節分の前日までとなっていることから、
節分行事の案内状や参加依頼として使われることもあります。
また、はがきで見舞うだけでなく、お歳暮のお返しをする地域もあります。
寒中見舞いにまつわる話
最近の寒中見舞いといえば、年賀状の返答として出したり、喪中の場合の年賀状の代用として出すことが一般的となっています。
とはいえ、年賀状とは形式が異なるため、
通常は年賀はがきで寒中見舞いを出すのはマナー違反とされています。
そのため、官製の寒中見舞いはがきはありません。
ところが、過去に一度だけ、官製の寒中見舞いはがきが
発売されたことがあります。
●自粛ムードによって発売された寒中見舞いはがき
官製の寒中見舞いはがきが発売されたのは、1989年のことです。
この年、昭和天皇の体調悪化によって、国民全体に
年賀状の自粛ムードが高まりました。
そのため、この年は、官製の寒中見舞いはがきが発売されました。
昭和天皇は、この年の1月7日に崩御され、
年号の昭和から平成へと変わりました。
これ以降、現在に至るまで、寒中見舞いの官製はがきは発売されていません。
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寒中見舞いで使える季節の挨拶や言葉とは
暑中見舞いと比べると、なじみが薄い寒中見舞い。実際に寒中見舞いを出す場合には、どんな季節の挨拶や言葉を使えばよいか、
気になりますよね?
そこで、寒中見舞いで使える季節の挨拶を最後に紹介しておきましょう。
●寒中お見舞い申し上げます
まずは、季節のあいさつ文を入れましょう。
決まりごとはありませんので、定番のこの挨拶を入れておけば
まず間違いありません。
●季節の挨拶の次につづける相手を気遣う言葉
季節の挨拶の次に続くのは、相手を気遣う言葉になります。
形式ばったものはありませんので、「拝啓」や「敬具」は不要です。
■おすすめの言葉例
・「本格的な寒さを迎えましたが、皆様はお元気でいらっしゃいますか。」
・「寒さ厳しい折、皆様はお障りございませんか。」
・「この冬の寒さは格別なものがありますが、○○様はいかがお過ごしでしょうか。」
まとめ
寒中見舞いも、暑中見舞いや年賀状と同じく、日本で昔から続けられてきた時節の挨拶状です。
突然寒中見舞いを受け取ると、どうしたらいいのかわからなくて
戸惑うことも多いかもしれませんが、基本的には相手の方が
丁寧にこちらを気遣ってくれたというだけのこと。
もしも寒中見舞いを頂いたら、きちんと寒中見舞いを
お返しするようにしてくださいね。
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