思った以上に塊が残っていると、「このまま保存しておきたいな?」と思ったりしますよね?
でも保冷剤よりも手軽に冷やすことが出来るドライアイスですが、その保存方法となると意外と知らないものです。
しかも冷蔵庫で保存すると危険だという話も…。
そこで今回はドライアイスの正しい保存方法を解説してみます。
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目次
ドライアイスを保存する基本って?
ドライアイスの保存の基本は「溶かさないこと」です。なぜかというと、ドライアイスの製造工程に秘密があるのです。
まずドライアイスの原料は二酸化炭素です。
二酸化炭素といえば、小学校の授業で「人間が吸う息が酸素、吐く息が二酸化炭素」と簡単に習った記憶がありますよね?
これって、あながち間違いではないのです。
そもそも二酸化炭素は、自然界においては気体です。
この二酸化炭素を専用の機械で圧縮し冷却してできるのが、液化された二酸化炭素です。
液化された二酸化炭素をさらに圧縮し冷却したことでできるのが、粉末状のパウダースノウ。
つまりドライアイスの原型です。
アイスクリームやケーキの保冷剤としてサービスされるドライアイスは、このパウダー状のドライアイスに微量の水を加え成形することによってできたものです。
こうして作られたドライアイスの温度は、-79℃。
日本の平均気温から見てもはるかに低い温度であることが分かります。
●ドライアイスの温度よりも高い環境では必ず溶ける運命
残念ながら-79度の世界を一般家庭で再現することは不可能です。
ドライアイスを製造している工場であっても、通常の工場内の温度が-79℃であるはずはありません。
ですから成形し終わったドライアイスを保存する際には、専用の貯蔵庫内で保管します。
ではドライアイスを溶かさずにそのまま保存することはできないのか?
もちろん、-79℃の状態をキープできるのであれば、ドライアイスの凝固点を超えることがありませんので溶けません。
でも実際にはあり得ないことです。
ですから残念ですがドライアイスは「溶ける運命」にあるのです。
●ドライアイスを少しでも長く使いたいなら新聞紙で包め!
少しでもドライアイスを長くもたせたいのであれば、ドライアイスを新聞紙で包んで使う方法があります。
単純な方法に思えるでしょうが、こうすることによってドライアイス自身の消化速度を遅らせることが出来る為、何もしないで使う時よりもずっと長く使うことが出来るのです。
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ドライアイスを冷蔵庫に入れても保存はできない理由って?
昔は「冷蔵庫・冷凍庫に入れておけば大丈夫」という都市伝説がありました。もちろんその恩恵を存分に受けるものもあるのですが、ドライアイスに限って言えばこの都市伝説は通用しません。
なぜなら一般的な冷蔵庫の温度は、零度以下には設定されていません。
さらに冷凍庫であっても一般的には-20℃前後に設定されています。
ですからいくらドライアイスを保存したくても、冷蔵庫・冷凍庫に入れただけでは完全に保存することは出来ないのです。
ドライアイスを冷蔵庫で使うのは危険って本当?
国民生活センターには、ドライアイスを冷蔵庫に入れて使ったことで爆発してしまった事例がこれまでにも多数報告されています。そもそもペットボトルなどにドライアイスを入れて保存したことが、この事故の原因と考えられます。
ペットボトルのような密閉容器の中にドライアイスを入れてしまうと、気化したドライアイスの圧力によってペットボトルが破裂する事があるので注意が必要です。
●冷凍庫にドライアイスを入れたために酸素欠乏症?
ちなみに故障した冷凍庫内の温度を少しでも保とうとしてドライアイスを入れた結果、酸素欠乏症を起こしてしまったという事例もあります。
もともとドライアイスは二酸化炭素によってできている物質ですから、冷凍庫のように密閉された空間に大量に放置しておけば、内部には気化した二酸化炭素が充満します。
さらにその扉を開けてしまえば、一気に室内に大量の二酸化炭素が広がります。
少量のドライアイスであれば問題ありませんが、大量に保管したいのであれば気を付けてくださいね。
まとめ
手軽に保冷が出来るアイテムとして流通しているドライアイス。でもドライアイスの性質上、一般家庭では溶かさずに保存することは不可能で、正しい保存方法をすれば少しは溶ける速度を遅らせれるということが分かりました。
間違った保存法をすれば、大事故や命の危険を伴う事態も引き起こしかねないドライアイス。
正しい保存方法を知って安全に使うようにしましょうね。
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