もちろん、ここで紹介する「厄年」とは、一般的に厄払いや厄除け祈願を行う年齢にあたる人のことで、皆さんがイメージしている厄年と何も変わりはありません。
その厄年を、お祝いするのが、厄祝い。
そのため、一般的な祝宴と同じように、お祝いの品物を準備し、いただいた場合には、きちんとお返しをするのがマナーです。
ところが、このときのお祝いには、「長い物」を準備するのが良いとされています。
そこで今回は、ちょっと不思議な厄年のお祝いのプレゼントについて、詳しく解説していきましょう。
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目次
厄年のプレゼントに長い物を準備するのってなぜ!?
厄年のプレゼントには、長い物をプレゼントするのがマナーといわれています。そのため、男性の場合はネクタイや財布、ベルトが一般的であり、女性の場合は帯やマフラー、財布などが良いといわれています。
でも、どうして厄年の祝いに長い物を贈るのが良いといわれるようになったのでしょうか?
●長生きしてほしい→長い物が良い説 厄年といえば、不幸や不運が起こりやすい年といわれていますよね?
人生の不幸や不運といえば、事故や病気が思いつきます。
こうした事故や病気によって命を落としてしまうということもあります。
それだけに、厄年は、こういった災難や不運を乗り越えて長生きしてほしい、という意味も含めて、厄払いを行います。
実は、厄祝いの考えも、これと同じものがあります。
そのため、「人生の転換期となる厄年を無事に乗り越え、長生きしてほしい」というねがいから、祝いの品として「長生き=長い物」を贈るようになったといわれています。
●どうして身につけるものが多いの? 長い物を連想させる品物には、まだまだたくさんのものがありそうなイメージがあります。
ですが、厄祝いの品物には、「普段から肌身離さず使うことができるもの」が喜ばれます。
これは、「厄除けのお守り」という意味が強いことが理由にあります。
無事に厄年を乗り越えてほしいという願いがこめられていることが、祝いの品物からも良くわかりますね。
厄年っていったい何歳のことだっけ?
ふと思うのが、厄祝いを行うタイミングです。これは、地域や時代によってそのタイミングが若干異なるようなのですが、一般的には男性の場合は数え年で25、42、61歳、女性の場合は数え年で19、33、37歳となっています。
この中でも、「大厄(本厄)」と呼ばれているのが、男性は42歳、女性は33歳であるといい、前後1年を含めた計3年を、十分に注意を払わなければならない時期としています。
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厄年のお祝いをもらったら何をお返しするべき?
厄祝いでは、親しい友人に自分の厄を持ち帰ってもらうというのが趣旨にあります。そのため、厄祝いとしてお祝いをいただいたら、きちんとお返しをするのがマナーです。
そこで気になるのが、厄年のお返しの品物です。
●厄年のお返しの品物は、お菓子や日用品が一般的 厄年のプレゼントのお返しには、普段使う日用品やすぐに食べることができるお菓子の詰め合わせなどを準備するのが一般的です。
■日用品にはこんなものも!
茶たく付きの煎茶揃えやライスボウルセットなど、結婚式の引き出物などでも良く見かける食器類はもちろん定番品ですが、基本は「残らないものを贈る」のがマナーです。
■お品物の金額の基本は半返し
いただいたお祝いに対して、準備するお返しの金額の基本は、「半返し」です。
ですから、お祝いとして1万円いただいた場合は、5千円相当のお品物を準備するのが妥当です。
まとめ
いただいた厄を持ち帰ってもらう厄祝いには、厄年を迎えた人の健康長寿を願う思いがこめられています。ですから、長寿を願った長いものを準備し、いただいたお祝いに対して感謝の気持ちを表すお返しものを準備するのが基本です。
厄祝いの習慣のない地域からすれば、ちょっと不思議な感じがする行事ですが、「相互扶助の精神」が根付いた伝統的な行事と思えば、なんともありがたい行事といえるのかもしれませんね。
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