それだけに子供たちの期待も、普段のお小遣いと比べて高まっています。
でも、ただお金をもらえるだけでは、本来のお年玉の意味とはちょっと違います。
そこで今回は、子供でも理解できるよう、お年玉の意味や由来をわかりやすく解説してみます。
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目次
お年玉とはそもそも何?
そもそも、お年玉とはいったいどんなものなのでしょうか?●もともとはお餅だった お年玉は、別の漢字で書くと「御年魂」と書くことがあります。
この漢字でお年玉を表現すると分かるかと思うのですが、お年玉にはそもそもお正月の神さまの魂をいただくという意味があります。
お正月の神さまが家にやってきた時に、その体を休める場所となるのが、鏡餅。
だから、鏡餅は、お正月の神さまも魂という意味があります。
●御年魂をいただくということ そもそもお年玉は、神さまの魂を分けていただくということ。
その魂をもらうために行うのが、「お雑煮を食べる」という行事です。
お雑煮は、お正月の神さまにお供えした鏡餅を、餅以外のお供え物と一緒に煮て食べるというものでした。
こうしてお雑煮を食べることで、神さまの魂を体の中に入れることが出来るのです。
●御年魂は大人ももらっていた お年玉が餅であった時代は、子供だけが貰うものではありませんでした。
ですから、本来の御歳魂としての意味が強く残るお雑煮は、今でも正月に家族全員で食べるものとして定着しています。
ただし、現在のように現金をお年玉として渡すようになってからは、大人から子供に対してあげるというのが一般的。
この習慣は、高度経済成長期を迎えた昭和30年代ごろから定着したといわれています。
●お年玉がお金に変わったのはいつから? お年玉が現在のように餅からお金に変わったのは、室町時代ごろだといわれています。
ただし、この時代は、金銭を渡すのではなく、品物を贈るというのが一般的だったようです。
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お年玉の由来を子供に説明してみよう
ここまで説明してみましたが、実際に子供に説明しても、たぶんほとんど記憶に残らないはず。そこで、もう少しありがたみを感じてもらえるように、こども目線でお年玉の由来を説明してみます。
●お年玉は神様のお供え物のおさがり お正月は、お正月の神さまが家にやってきてくれる大切な日。
このお正月の神さまは、普段は高い山の上に住んでいるので、わざわざ足を運んでくれる神様が家に居る間は、できるだけ喜んでもらえるように、家をきれいに掃除したり、美味しい料理を準備したりします。
こうして準備した料理を神様にお供えすると、その料理には神さまの力が入っているので、それを食べると神さまの力が体の中に入ってきます。
これを食べるために作る料理が、お雑煮。
お雑煮にはお餅が入っていますが、このお餅は、神さまにお供えした鏡餅が使われます。
だから、こうして神さまにお供えしたもののおさがりであるお餅のことを、「おとしだま」といい、家の中で一番偉い人から家族みんなが貰うのがお年玉なのです。
お年玉の意味は?
お年玉の意味を知る、わかりやすい神さまの話があります。●お正月にお年玉が貰えるようになった理由 お正月の神さまは、みんなのところにやってきます。
でも、もともと神さまはとても遠い所に住んでいるので、やってくるといっても、とても大変です。
そこで、神さまがわざわざやってきてくれることに感謝するために、迎える側の人間は、おうちの中をきれいにしたリ、美味しい料理を準備してお供えします。
すると、丁寧にもてなしてくれたお礼として、神さまは、自分の魂を分けてくれます。
実は、お正月の神さまは、時を動かす神さまでもあります。
だから、お正月の神さまの魂をもらうと、新しい魂をもらって、また一年、元気に暮らすことが出来るのです。
これが、お年玉です。
でも、お年玉を神様からもらうことが出来るのは、家の中で一番偉いお父さんだけ。
しかも、神さまの魂であるお年玉は、お父さんにもみんなにも、目で見ることはできません。
そこでお父さんは、考えました。
「神様からもらった大切なお年玉を、目に見える形で子供たちに分けてあげよう」
こうして、目に見える形のお餅で神さまの魂をあげるようなり、そのお餅が、記念品に変わり、いつしか今のようにお金をあげるようになったのです。
まとめ
お年玉は、知ってみれば深い意味があります。この意味を知っているのと、知らずにお金をもらうだけでは、子供の中でもありがたみに違いが出てくるはず。
今年こそお年玉を大事に使ってほしいと思うなら、ぜひ子供にお年玉の由来や意味を伝えてみてください。
そうすれば、親が預からなくても、大事にお年玉を使ってくれるようになるかもしれませんよ。
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