徳川九代将軍または十代将軍の頃にはすでに柏餅を食べる風習があったといわれているほど、その歴史は古く今でも伝統として受け継がれています。
でもあの独特の形をした柏餅の葉っぱを見ると、いろいろな疑問が浮かんできませんか?
そこで今回は、柏餅の葉っぱに関するいろいろな疑問を徹底解説します。
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目次
柏餅の葉っぱの種類や特徴とは?
柏餅は、独特の形をした葉っぱに餡の入った餅を包みます。開いた人の手の形にも見える柏餅の葉っぱには、一体どんな特徴や種類があるのでしょう?
●もともとは「カシワ」の葉っぱを使っていた
徳川家の将軍様の時代に江戸で発祥したといわれている柏餅。
この当時の柏餅には「カシワ」の葉っぱが使われていました。
もともと柏餅を食べるようになったのは縁起を担いでいたわけで、その願いが込められていたのが「カシワ」の葉っぱでした。
カシワの葉っぱの特徴は、新芽が育つまでは古い葉が落ちないところにあります。
そのため「家系が途絶えない=子孫繁栄」という意味があって端午の節句に食べるようになりました。
●「カシワ」の葉っぱがない地域では「サルトリイバラ」の葉っぱが代用された
柏餅の文化は参勤交代によって全国に伝わったといわれています。
柏餅は江戸で発祥した縁起物なので、江戸周辺で自生していたカシワの葉っぱを使っていました。
ところが全国にはカシワが自生しない地域もあり、そういった地域ではサルトリイバラの葉っぱを使っていました。
●中国・韓国からの輸入によって全国的に「カシワ」が主流になる
中国や韓国との輸入貿易が活発になると、カシワの葉っぱの輸入も行われるようになりました。
そのことによってカシワが自生しない地域においてもカシワの葉っぱが使われるようになり、いつしか「柏餅=カシワの葉っぱ」が全国的にも主流になりました。
●材料費削減のためにビニールシート性のカシワの葉っぱが登場
最近では材料費を抑えるための策として、カシワの葉っぱがプリントされたビニールシートも登場。
そのおかげで手軽な値段で柏餅が食べられるようになったほかにも、餅が葉っぱにくっつかずに食べられるというプラスαの効果も出ています。
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柏餅の葉っぱは食べられる?食べられない?
柏餅の葉っぱについては、「食べられる?」「食べられない?」という疑問もありますよね?この疑問に対する答えとしては、「食べられるけれど食べない」が正解のようです。
そもそもなぜ餅をカシワの葉っぱに包んだかということについては、「子孫繁栄の願いが込められている」ということは前述で説明しました。
でもそれ以外にも「餅に香りをつける」という意味や「餅を蒸すときに蒸し器に餅がくっつかないため」という意味があります。
もともとは自然の葉っぱですので食べられないということはないのですが、柏餅の意味や葉っぱの用途を考えると「食べない」とした方が良いようです。
柏餅の葉っぱがない時に代用できるものは?
カシワの葉っぱが全国的にも主流になったとはいえ、以前からカシワの自生が少ない近畿より西の地域ではサルトリイバラの葉っぱを代用として使っていることもあります。サルトリイバラの葉っぱ以外にも代用できるものはあり、ホオノキやミョウガの葉っぱで代用することもあります。
地域によってはコナラやナラガシワの葉っぱを代用としている地域もあります。
もしもあなたの住む地域でカシワの葉っぱが見つからなければ、これらの代用品を使っても柏餅は作れそうです。
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まとめ
柏餅の葉っぱに関する疑問は解決しましたか?子供の成長を願って食べる縁起物として今でも手作りする方もいると思いますが、意味や葉っぱの特徴が分かればアレンジや工夫もできそうです。
ぜひ身近な自然の葉っぱを使って体にいいオリジナルの柏餅を作ってみてくださいね。
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