正月飾りの処分の方法。
お正月の神さまを迎えるための飾りだと思うと、
そのまま燃えるゴミに出すのはまずいような気がしますが、
処分のためにわざわざ何かをしないといけないとなると、
それも気が重い…。
では、お正月飾りの処分はどうするのが一番良いのでしょう?
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目次
そもそも正月飾りっていったい何?
正月飾りには、しめ縄・門松・破魔矢・鏡餅など、いくつか種類があります。●しめ縄
しめ縄は、古くから日本に伝わる神道の新祭具です。
日本の神さまは、八百万の神と呼ばれるほど数が多いのですが、
どの神さまにも共通しているのが、清々しい場所を好むということです。
本来、人間と神さまが住んでいる場所というものは分けられています。
でも、この世に存在するものすべてに神様が存在すると考えていますので、
人間と神さまを完全に分離させるということは不可能です。
ですから、基本的な考えとしては、「神さまとともに暮らす」となります。
でも、きちんと神さまとして祀る場合は、この考えとはちょっと異なります。
ですから、神さまと人間の住む世界を区切り、人間の側から神様の側へ
不浄なものが侵入しないようい結界を貼ります。
この役目を果たしているのが、しめ縄です。
●門松
門松は、神さまへの目印です。
かつての日本は農業が主な仕事ですから、人々にとって
最も大切にされていた神さまというのも、収穫をもたらす神さまでした。
そんな神様は、秋の収穫が終わると、本来神さまが住む山へと帰っていきます。
新年を迎えると、新たに農作業が始まるために、山に返った神さまを里に呼び戻します。
ただし神さまは、たくさんの家に出かけなければいけないので、
間違って家を見落としてしまうことがないように、
きちんと目印をつけておくようにしておく必要がありました。
その時の目印として使われるようになったのが、門松だといわれています。
●破魔矢
破魔矢の「はま」は、「破魔=魔を打ち破る」に通じるといわれています。
昔から弓矢は男子の教養の一つとされており、正月は、一年の鍛錬の成果を試す
「射礼(じゃれい)」という行事が行われていました。
この時に使われる弓矢が、破魔矢の由来といわれています。
ちなみに、このような弓矢の競技に使われる的は「ハマ」と呼ばれ、
ハマを射る矢のことを「ハマ矢(浜矢)」、弓のことを「ハマ弓(浜弓)」
と呼んでいました。
●鏡餅
鏡餅は、神さまへのお供え物です。
神様にお供えする食べ物には様々なものがあるのですが、
そのうちの一つであるのが「餅」です。
神さまのお供え物には、餅のほかにも様々な食べ物がありますが、
お供えした後の食べ物には、神さまの力が宿ると考えられています。
そのため、正月の期間中にお供えした鏡餅は、鏡開きのあと、
みんなで食べるとよいといわれています。
正月飾りを神社で処分するならどうすればよい?
正月飾りを神社で処分する場合の方法は、次のようになります。●しめ縄・門松・破魔矢の場合
神さまをお迎えする正月飾りの処分は、きちんと神社で処分をするのが正式です。
★破魔矢は翌年の初詣で処分する
1年の加護を願って飾る破魔矢は、正月が終わっても自宅に飾っておくのが一般的です。
ですから、翌年の初詣の際に神社に納めて処分します。
●鏡餅の場合
鏡餅は、正月の神さまの力が込められているので、「処分をする」のではなく、
「食べて力を分けていただく」と考えます。
ですから、餅そのものを神社で処分することはしません。
ただし、鏡餅には、餅以外にも御幣・四方紅・裏白・三方があります。
これらは、神社で処分をしていただくことが出来ます。
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正月飾りを自宅で処分することもできる?
正月飾りを自宅で処分する場合の方法は、次のようになります。●家庭ごみで出す場合
家庭ごみで出す場合は、次のような手順になります。
■正月飾りを塩で清める
新聞紙の上に正月飾りを置き、正月飾りを塩で清めます。
清め終わったら、新聞紙で正月飾りを包みます。
■ゴミ袋に入れる
ゴミ袋に入れて処分しますが、この時に正月飾り以外のごみを
一緒のごみ袋に入れてはいけません。
きちんと分けるようにしましょう。
■口を縛る前に塩で清める
ゴミ袋に入れ終わったら、口を締める前に、もう一度塩で清めます。
●自宅でお焚き上げをする場合
自宅でお焚き上げをする場合は、お焚き上げをする場所(土)を
清めてから行うようにします。
お清めをする場合は、御神酒と塩を使います。
●鏡餅のプラスチック容器はどうする?
最近の鏡餅は、プラスチック容器の中に個別包装された餅が
入れられているものも増えています。
でも、このプラスチック容器は、あくまでもただの容器。
ですから、容器の中身の餅を取り出したら、そのまま家庭ごみとして出してかまいません。
まとめ
正月飾りは、お正月の神さまをお迎えするための大切な道具ですから、処分をする時も、きちんと作法にのっとって行うのが一番。
面倒に思うかもしれませんが、お正月の神さまの力が宿っている
大切な道具ですから、神さまへの感謝も込め
てきちんと処分していきたいものですね。
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