でも、野菜がふんだんに使われているお雑煮は、子供からしてみればちょっと苦手という子も…。
「好き嫌いせずに食べなさい」というのもありですが、お雑煮には様々な意味や由来がありますから、そのことをしっかりと教えるということもありかも?
そこで今回は、お雑煮にまつわる意味や由来を、子供にも理解できるようにわかりやすく解説してみます。
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目次
お雑煮の由来を子供に説明できるようにしてみる
お雑煮の由来は、諸説あります。●お正月の考え方が昔の日とは違っていた 昔の人は、一日の始まりを日没としていました。
だから、大みそかの夕方にはもうお正月が始まっていて、お正月の神さまへのお供え物も、大みそかの夕方にお供えしていました。
だから、翌日の朝(元旦の朝)には、お供えした料理を下げ、家族みんなでお雑煮にして食べていました。
これが、お雑煮の由来といわれています。
●お雑煮は武士の料理だった 武士の時代、戦場で食べる料理には、使うことが出来る食材が限られていました。
日持ちのする餅や乾燥した食品などが多かった戦場での食事を、少しでもおいしく食べられるようにしたのが、お雑煮。
だから、餅や乾燥食品、野菜などを一緒に煮込んだお雑煮が出来上がったのだそうです。
お雑煮の意味を子供に説明できるようにしてみる
お雑煮の意味にも、諸説あります。●野菜と餅を一緒に食べるようになったわけ お雑煮には、餅と葉野菜が入っています。
これは、縁起が良い食べ物という意味があるそうで、「名(菜)を持ち(餅)あげる」という意味があるそうです。
●お正月の神さまのパワーをもらうために食べた 元々お雑煮は、お正月の神さまにお供えした食べ物を、鍋で煮て食べたことに由来しています。
これは、神さまにお供えした食べ物を食べると、神さまのパワーをいただくことが出来るといわれているからです。
●お餅を入れないお雑煮の意味 関東・中部・中国・四国地方では、お雑煮にお餅を入れない地域があります。
これは、畑作を行っている地域に残る風習といわれています。
お餅の原料は、米。
でも、畑作を行っていた地域の多くは、米を作ることが出来ない(水田に向かない)地域でもありました。
ということは、お餅を食べるためには、自分の畑以外で摂れた食べ物を使わなければいけなくなります。
実は、お正月のお雑煮には、豊穣祈願の意味も含まれています。
それなのに、自分の畑以外で摂れた作物を神様へお供えするということは、新しい一年は、畑の作物がうまくとれないということになります。
そのため、こうした地域では、お雑煮であっても餅を入れないという習慣が出来ました。
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意外と知らない地方のお雑煮
お雑煮は、各家庭によっても違いがありますが、地域によっても大きく違うのが特徴です。もしかしたら、お雑煮嫌いの子どもでも、全国各地で食べられるご当地お雑煮であれば、意外に食べやすいものがあるかもしれません。
●クルミだれを付けて餅を食べる三陸海岸地方のお雑煮 岩手県の三陸海岸地方では、雑煮の餅は一度取り出し、クルミをすりつぶして作ったクルミだれをつけて食べます。
●具が豪華な宮城県の仙台雑煮 仙台雑煮の特徴は、海の幸・山の幸をふんだんに使った豪華なもの。
これなら、野菜嫌いの子どもであっても、ご馳走として喜んで食べてくれるかも?
●具沢山では負けない下総雑煮 千葉県北部や茨木県の一部で伝わる下総雑煮は、すまし仕立てなのですが、中には鶏肉やダイコン、ニンジン、ゴボウ、こんにゃく、青菜など具沢山なのが特徴です。
●鮭を丸ごと食べる贅沢な越後雑煮 新潟県で広く食べられる越後雑煮は、鮭を身だけではなく、頭やイクラまで入れた、まさに鮭を丸ごと食べる贅沢な雑煮です。
●アワビ入りで贅沢な京都の雑煮 京都の雑煮は、白みそ仕立てで、餅も焼かずに入れるのが特徴です。
しかも、ダイコンや昆布、親芋や子芋のほかに、アワビやナマコなども入れた贅沢なお雑煮です。
●きな粉を付けて餅を食べる奈良の雑煮 奈良県のお雑煮は、餅は別の皿に取り出し、きな粉をまぶして食べるのが特徴。
白みそ仕立てなので、きな粉との相性も抜群です。
●子どもが大好きな小豆雑煮 島根県や鳥取県の一部では、小豆汁に餅を入れた小豆雑煮が特徴です。
これなら、甘いものが大好きな子供でも、美味しくいただけそうです。
まとめ
お正月の習慣は、地域によっても様々な違いがあるもの。だからこそ、生まれ育った土地の文化を身に着けさせるために、きちんと意味や由来を伝えながら食べさせることが、大切なのかもしれませんね。
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