お節料理とは?意味や由来を子供に説明できるように解説!

お節料理,とは,意味,由来,子供に説明できるように お正月
お正月料理といえば、お節料理。

手間暇がかかった伝統料理ですが、
なぜか子供には不人気なものも…。

「これは苦手」「食べたくない」
なんて駄々をこねる子どもに対して、
「縁起物なんだから食べなさい」といったとしても、
ほとんど効果はありません。

それなら、きちんとした意味や由来を子どもに説明して、
なぜ食べなければならないのかをわからせてみてはいかが?

手間をかけた分くらいは、しっかりと味わってもらえるよう、
今回は、子どもでもわかりやすいお節料理の意味や由来を
まとめてみましたよ!




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目次

そもそもお節料理の意味とは

お節料理とは、そもそもどんな料理なのでしょうか?

●神様へのお供え物
お節料理とは、新年を迎えて最初に食べる料理というのが目的ではありません。

そもそもは、自宅にやってきたお正月の神様へのお供え物が、お節料理です。

神様にお供えしたものには、加護がついているといわれています。

そのことから、お供えした後のお節料理を、家族みんなで
食するようになったといわれています。


●昔は夜中に食べていたお節料理
1月1日の考え方は、昔と今では大きく違います。

現在では、深夜零時を回ることによって、日付が変わりますよね?

ですから、お正月料理であるお節料理を食べるのは、
早くても新年を迎える深夜零時以降となります。

でも、夜中に食事をする習慣はありませんので、
お節料理は、年が明けてから最初に食べる食事として
朝に食べるのが一般的です。

ところが、昔の人にとって日付が変わるタイミングは、
深夜零時ではありません。

時計がない時代ですから、その時代の人々にとって
日付が変わるタイミングは、「日没」でした。

正月をむかえる頃の日没といえば、夕方4時~5時頃です。

そのため、現在にいいかえれば大晦日の午後4~5時頃、
晴れ着を着て、お節料理を食べていました。


●静かに食べるのがお節料理だった
お節料理を食べることが出来るのは、正月の神様が家の中にやってきた後のこと。

だから昔の人は元旦のお節料理を食べる時は、最新の注意を払って食べていました。

なにしろ、豪華な料理だからといって大騒ぎをして食べていれば、
正月の神様が「うるさい!」と怒って帰ってしまうかもしれません。

お節料理は、食べ方ひとつとっても、昔と今では大きく違っているのです。


●お節料理の食材に込められた意味
お節料理には、縁起物が多く詰められています。

■祝い肴 ★黒豆
・日焼けするほどまめまめしく働けるように無病息災を願った
・黒は魔除けの色

★数の子
・「ニシン=二神」から、五穀豊穣と子孫繁栄を願う

★田作り
・カタクチイワシを肥料にした田から五万石の米がとれたことに由来
・「ごまめ=五万米」
・五穀豊穣を願う

★たたきごぼう
・豊年を呼ぶ鳥である「瑞鳥」を象徴
・ごぼうの黒色=邪気を払う色

★紅白かまぼこ
・鉾型から、初日の出を連想させ、縁起が良い食べ物といわれた
・赤色は魔除けを意味する
・白色は清浄を意味する

★伊達巻
・伊達巻=巻物=書物を連想
・学問成就
・教養が高まる縁起物

★栗きんとん
・黄金色から金銀財宝の意味がある
・金運アップ


■焼き魚 ★海老
・長寿祈願の縁起物(長いひげと曲がった腰=長寿)
・出世祈願(エビが脱皮を繰り返すため)

★鰻
・出世祈願(うなぎ登り)

■その他の縁起物
★昆布巻き
・子孫繁栄
・学業成就(巻物を連想する形)

★レンコン
・レンコンの穴=先を見通す=縁起の良いもの

★金柑
・「キンカン=金冠」から財宝の象徴

★里芋(八つ頭)
・子宝祈願(親芋にたくさんも子芋がそだつため)

★くわい
・出世祈願(大きな目が1本最初に出てくるから)


■武家社会の名残りとして使われる食材 ・陣笠椎茸
・豆腐
・手綱こんにゃく


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お節料理の由来とは

お節料理には、きちんと由来があります。

●「御節供」の略がおせち
御節供とは、中国の五節供に由来するといわれています。

中国の五節供が、日本に伝わり、奈良時代には朝廷行事として
行われるようになりました。

ただし、朝廷行事としての五節供は、現在のように
豪華な料理が並ぶのではなく、高盛り飯などがあっただけといわれています。

●豪華な正月料理が始まったのは江戸時代
現在のように手間をかけた豪華な正月料理がふるまわれるようになったのは、
江戸時代以降のことです。

お正月の神様に縁起の良い料理を供え床の間に飾ったり、
家族や正月の訪問客にふるまったりしました。

●重箱料理として定着したのは第二次世界大戦後
お節料理が、現在のように重箱に詰められたものが定番となったのは、
第二次世界大戦後のこと。

それまでは、御膳に盛る場合と、重箱に詰める場合の2パターンがありました。

明治時代以降には、庶民の間でも、重箱に詰めることも見られたのですが、
現在のように定着化したのは、デパートなどによる
正月商戦が活発になったのがきっかけ。

御膳料理より見栄えがあり、持ち運びがしやすい重箱は、
瞬く間に広まり、今ではお節料理の定番となりました。

お節料理,とは,意味,由来,子供に説明できるように

子どもを説得できるようにお節料理を説明するには

いろいろと解説してみましたが、これをそのまま子供に説明しても、
やはり子供には難しいかも…。

そこで、子供に不人気のお節料理を、きちんと意味や由来を
理解させたうえで食べさせる裏技を紹介します。

●海老ばかり食べたがる子供向けの裏技
長寿祈願のために食べるお節料理の海老。
でも、お節料理の中で数少ない子どもが好きな食材なのが、海老。

そんな海老ばかりを食べる子供には、こんな風に言ってみてください。

「お年玉をくれるおじいちゃんやおばあちゃんが、もっと長生きしてほしいと思わない?」

こう切り出して、お節料理の海老の意味を説明してみてください。

子供にとってお正月の楽しみといえば、やはりお年玉です。

しかも、おじいちゃんやおばあちゃんからもらうお年玉は、
親からもらうお年玉よりもちょっとだけ豪華な中身というのが定番ですよね?

だから、「お年寄りほど長生きしてもらうために海老を食べなければいけない」
というように持っていけば、海老の暴走食いを阻止することが出来るはずです。

●縁起物の料理を嫌がる子供向けの裏技
お節料理の縁起物は、どこの家庭の子どもであっても
やはり苦手なもののようです。

食べさせるために毎年一苦労するという人も、かなり多いのでは?

そんなときは、「学校の成績が良くなる食べ物」
といって食べさせてみてください。

その時に役立つ、とっておきの食べ合わせを紹介しておきます。

■伊達巻+昆布巻
この組み合わせは、最強の学業成就レシピです。

昔の人が勉強をするのに使っていたのは、今のような本ではなく、巻物でした。

だから、たくさん勉強する人ほど、多くの巻物を読んでいました。

その巻物の形によく似ているのが、伊達巻と昆布巻です。

「頭がよくなる料理を食べると、お正月の間にお勉強をしなくても、
頭がよくなるかもしれないよ?」

こんな風にして、子供に投げかけてみては?

だって、せっかくのお正月なのですから、「お勉強しなさい!」と
いつもの調子で怒られるのは、やっぱり嫌なはずですからね♪


まとめ

お節料理は、縁起物が多く、手間ひまかけて作られたものばかりなので
確かに豪華なのですが、子供にはあまり人気がないものばかり。

そのためか、子供でも喜びそうな洋風おせちの方が、人気がある気がします。

でも、子供に人気がないとはいえ、お節料理の本来の意味から考えてみると、
洋風おせちはちょっと違うような気がします。

なにしろお節料理とは、昔から日本にいるお正月の神様のために
お供えする特別な料理。

しかもいつでも食べられるものではなく、お正月に限って
食べることが出来る料理。

そんな貴重な正月料理であるお節料理を子供に食べさせるためにも、
ぜひ、一つひとつに込められたお節料理の意味や由来を
子供に伝えてみてくださいね。


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